国指定有形文化財(重要文化財)

新殿神社「十三重塔」

しんでんじんじゃ/じゅうさんじゅうのとう
室町時代の銘が残る

神殿神社十三重塔

近鉄山田川駅の北西、山田地区にある新殿神社。周辺は住宅や商業施設でにぎわっていますが、鳥居をくぐると雰囲気は一変。木立に包まれた参道には、静けさが漂っています。ご祭神はスサノオノミコトとアメノコヤネノミコト。京田辺市の朱智神社から神をうつしたとも言われていますが、くわしい由緒はわかっていません。

国指定の重要文化財である十三重塔は、高さ約4メートル、その名の通り、屋根の部分が十三も重なった石塔です。古い石塔は、建立の年代が不明であることが多いのですが、この塔は基礎の西面に「延徳三年十一月十六日」とはっきり記されていて、室町時代後期の1491年に建てられたことがわかります。また東面には「百万遍念佛」とも記されています。当時は戦乱が続き、人々の不安や不満が高まっていました。この塔も死者を悼み招福の祈りを込めて、建てられたのでしょう。

神殿神社鳥居鳥居をくぐると別世界のように静か

神殿神社:階段を上ると十三重塔が階段を登りきった右側に十三重塔が

神殿神社 能舞台境内には能舞台も