国指定有形文化財(重要文化財)

春日神社「本殿」

かすがじんじゃ「ほんでん」
神社にはめずらしい入母屋造(いりもやづくり)

春日神社本殿
菱田地区にある春日神社は、社伝によると、807(大同2)年に奈良の春日大社から、神の分身をうつしてまつったとされます。国の重要文化財に指定されているのは本殿。春日大社の若宮社の社殿を移築したと言われています。ただ、その時期についてははっきりしていません。

丹塗りの赤と胡粉塗りの白とのコントラストが美しい本殿は、幅約2メートル、高さ約6メートル。それほど大きなものではありません。しかし、屋根の造りに注目してください。上部の屋根の下に、四方に屋根が張り出す「入母屋造」(いりもやづくり)という構造になっています。神社本殿が「入母屋造」であることは非常に珍しく、京都府のなかではここだけです。また、屋根や梁を支えている木の組み物や、正面階段の手すりの飾りなどには、繊細な細工が凝らされています。

由来についてははっきりしないとのことですが、入母屋造であること、細部の優れた加工技術などから見て、この本殿が建築されたのは、室町時代の14世紀頃であると考えられています。

※本殿は通常は公開されていません。

春日神社鳥居秋には紅葉が見事

春日神社、鹿の像境内には鹿の像が

春日神社拝殿と出現石