府指定無形民俗文化財
祝園神社「居籠祭」
ほうそのじんじゃ/ほうそののいごもりまつり
冬の夜に行われる「奇祭」
木津川左岸の堤防そばに、こんもりと茂る鎮守の森。ナラやクヌギの大木に囲まれた祝園神社は、祝園地区の産土神(うぶすながみ/土地とその地に暮らす人々の守り神)です。社伝によれば、発祥は大変古く、称徳天皇の時代(8世紀)と言われます。
府指定の無形民俗文化財である居籠祭は、毎年、年が明けて最初の「申(さる)」の日から、3日間にわたって行われます。かつては祭りの間、住民は神を迎えるため、決して音をたてないように、家の中に籠ることになっていました。開閉の音がしないよう扉は開けたまま、料理は一切せずに作っておいた精進料理を食べ、水もくみ置きしておいたそうです。また、牛や馬などの家畜は、期間中は遠くの親類に預けたと言います。静まりかえった冬の夜、大松明を持って、神主らの一行がさまざまな儀式をとりおこなう様子は、とても神秘的です。
現在は、物音を立てないよう工夫する風習はすたれてきましたが、祭は絶えることなく受け継がれています。新春に神様を敬う気持ちは、地域にしっかりと根付いているのです。
居籠祭について詳しくは・・
コラム:まつりと食事道具
※小学生向けの文章のため、漢字には読み仮名が( )内に記載されています。
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