洗濯(せんたく)
張り板(はりいた)
洗(あら)った着物を干(ほ)す板です。着物は縫(ぬ)い目をほどいてバラの布(ぬの)にして洗濯(せんたく)します。洗った布に糊(のり)をぬってこの板に張り付けて乾(かわ)かしました。干し終わったら、ふたたび着物に縫い直しました。
整理番号:1321 採集地:木津川市吐師
伸子針(しんしばり)
布(ぬの)の洗い張り(あらいはり)や色染め(いろぞめ)をするときに、ちょうどハンモックのように、布をつりわたしました。このとき、布を同じ幅(はば)に広げるため、先端(せんたん)に針(はり)がついた竹串(たけぐし)を布に何本もつきさして、弓形に張りました。この竹串を伸子針といいます。
整理番号:1298 採集地:(東畑?)
洗濯板(せんたくいた)
整理番号:427
たらい
水を入れた「たらい」のなかに洗濯板をおき、板の上に服をのせ、せっけんをつけてゴシゴシとこすってよごれを洗(あら)い落とします。
整理番号:155
川で洗濯
精華町(せいかちょう)の菅井(すがい)地区では、昭和34(1959)年に水道ができる前は、堀池川(ほりいけがわ)〔瀬戸川:せどがわ〕の水を生活のさまざまな場面で使っていました。昔は川の水もきれいだったので、村の人たちは、洗濯物(せんたくもの)を洗(あら)ったり、もち米を洗ったり、お風呂(ふろ)をわかす水をくんだり、農業に用いたりしました。人々のくらしに川が深くかかわりあっていたのでした。
(井上洋さん「菅井住民の暮らしと水との関わり」『精華町の史跡と民俗』より)