通い帳
昔の買物では、ふだんお客は店に「通い帳」という帳面を持って行き、何を買ったかを書きこんでもらうだけでいちいちお金は払(はら)わず、お盆(ぼん)や年末(ねんまつ)にまとめて代金を支払(しはら)うことが広くおこなわれていました。これを「掛(か)け買い」といいます。
通い帳(「豆腐通」)
【説明文】
江戸時代後期の豆腐の通い帳です。
当時の祝園村(現在の精華町大字祝園)では、白豆腐1丁の値段が銭90文、焼豆腐1丁が銭110文、田楽豆腐1丁が銭120文、油揚げ1枚が銭25文もしました。仮に銭1文を現在の15円に換算した場合、白豆腐1350円、焼豆腐1650円、田楽豆腐1800円、油揚げ375円と結構な高額となります。表紙に「戌(いぬ)」年とあることから、諸物価が高騰した幕末期の嘉永3(1850)年か、文久2(1862)年にあたる可能性があります。