さまざまな鍬
平鍬(ひらぐわ)
基本的な作りの鍬です。
整理番号:61
大鍬(おおぐわ)
平鍬よりも刃(は)が大きく柄(え)が短い重たい鍬です。
整理番号:1326 採集地:川西小学校
★体験者の声
深い溝(みぞ)をほって土を上げる時などに使いました【滝ノ鼻】。
金鍬(かなぐわ)
平鍬・大鍬はU字形の刃を木製の台部にはめこむ形で、こうした構造の鍬は風呂鍬(ふろぐわ)とよばれ、古くから用いられた形式です。それに対して刃の全体が鉄製で直接柄にはめこむ形の鍬は金鍬とよばれ、新しい形式です。
整理番号:1327 採集地:川西小学校
備中鍬(びっちゅうぐわ)
刃が3つに分かれており、主に粘土質(ねんどしつ)の田畑を耕す時に用いられました。
整理番号:58 採集地:植田
カジタグワ
3つに分かれた鋳物(いもの)のうすい刃を長い竹の柄に取りつけた軽い鍬です。
田植えの後、田の草をけずり取り、土をほぐし返す作業のために用いました。
整理番号:47
★体験者の声
田の表土を「かじる」ように使ったので「カジタ」という名前がついたそうです【祝園】。
鍬と鍛冶屋
古い鍬の刃をよく見ると文字が刻まれていることがあります。鍬を作った鍛冶屋(かじや)あるいは鍬の持ち主の名前かもしれません。目立ちませんが貴重な情報です。
昔の村には、鍬・犂(すき)などの刃を作ったり直したりしてくれる鍛冶屋がいました。例えば、菅井(すがい)地区には和歌山からよび寄せられた鍛冶職人がいました【菅井】。使い込んですり減った刃先は、鍛冶屋が修理してくれました。
整理番号:1326